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eスポーツのプロ化はプロボウリングにとって脅威

今年の2月1日にeスポーツの新団体「日本eスポーツ連合」(JeSU)が設立されました。
eスポーツとはエレクトロニック・スポーツの略語で、要するに対戦型電子ゲームです。
既に世界では対戦型電子ゲームが「競技」として認められ、また観戦客数も推計で5億人を上回ると言われており、多くの企業がその広告効果に注目していますので、海外では高額な賞金の大会も既に数多く開催されているようです。
2022年のアジア大会の公式種目になることも決定しており、将来はオリンピック種目にもなる可能性があるため、日本でも競技団体が設立されたわけです。
今後は競技力向上のためにも、日本でも高額賞金の大会を開催したいわけですが、法令の壁が立ちはだかっていました。
障害となる法令のうち、景品表示法を突破するために、プロライセンスの発行を始めるようです。
ゴルフもボウリングもそうですが、電子ゲームも上達するためにはゲームソフトを購入するとかアーケードゲームの場合にはプレイする都度料金を払うとか、相応のお金がかかります。
お金を使った者が使わなかった者に比べ競争上で明確に有利となってしまうので、もしも賞金を出す大会を催した場合には、その賞金の提供が「商品取引に付随する経済的価値の提供」にあたると判断され、景品表示法の規制対象となります。
そうなると、ゲームの上達に使った金額の20倍(上限10万円)までが賞金の上限となりますが、まあ、人によって金額はマチマチでしょうから、法律の上限いっぱいの10万円までとなるでしょう。
これでは海外の大会に比べ賞金も低すぎますので、一般消費者の保護を目的とした景品表示法の埒外となるべく、賞金大会への参加者を限定するための私的な資格としてプロライセンスを発行するわけです。
ゴルフやボウリング、将棋などで賞金を得るために活用されている仕組みです。
受賞してから「プロ」になる文学賞や漫画賞の賞金は、既に応募者が一般消費者ではないと解釈できるのでしょうね。
プロ化によって景品表示法はクリアできるとして、もうひとつの法的障害は賭博関連法令です。
これはプロライセンスがあるといっても、免除されるはずはありません。
賭博行為とならないためには、大会参加者の参加費を賞金に充てないことと、参加者および大会主催者とは完全に利害関係のない「完全なる第三者」が協賛する形で賞金を拠出する形式ならば、大会賞金を現金で提供する事が可能であり、またその上限金額もありません。
ボウリングではこの「完全なる第三者」がなかなか見つからず、賭博法令的にはグレーゾーンの賞金大会が存在しますが、社会的影響の少なさもあって今のところ咎められたりしていません。
一方、eスポーツは国内企業もその宣伝効果に期待しており、プロ化によって景品表示法がクリアされれば、「完全なる第三者」としての賞金スポンサーを得ることは、比較的容易だと思われます。
ともあれ、企業の宣伝広告費の巨大な捌け口が誕生して、ボウリングの賞金スポンサー探しは更に厳しくなりそうです。
eスポーツの隆盛如何では、我々ボウリング場もゲームコーナーへの投資を増やし、プロボウラーよりもプロゲーマーと契約する時代が来るかも知れません。

Published in ボウリング業界