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トキワボウルの女神さま


『潰れかけのボウリング場、そこにだって物語はある。立て直しのため奮闘する少女・常磐楓が出会ったのは、不思議な雰囲気を持った少年・朝比奈トキオ。ボールが転がりピンの音が響く時、新たなる青春の幕が開く! 累計4千万部のバスケ漫画の金字塔『DEAR BOYS』を描いた著者が、新たに挑むのは“ボウリング”!!』(講談社コミックスサイトより)

バスケットボールを主題とした漫画では史上最長連載(27年間)となった「DEAR BOYSシリーズ」で第31回講談社漫画賞を受賞した作者が、ボウリングを題材にして新境地に挑んでいます。
そして私は、この作品がヒットしTVアニメや実写映画化されたらいいな、と虫のいいことを夢見ているのでした。
単行本第1巻が発売されましたので、業界人やボウラーは是非買ってください(笑)

物語の設定は架空ですが、舞台のボウリング場は池袋のハイパーレーンさんがモデルになっています。
ハイパーレーンは昔、トキワボウルという名前だったのですね。
このボウリング場は、2000年にTBS系で放映されたドラマ「池袋ウエストゲートパーク」(脚本:宮藤官九郎/主演:長瀬智也)でもロケ地になっていたと思います。
放送当時、私は静岡県の田舎にある浜岡グランドボウル勤務でしたが、ドラマを観て「こんなヤンキーが集まるボウリング場は怖いな~嫌だな~」と思っておりました。
そんな私が後年、稲沢グランドボウル再生を託されて、女性無料企画やらあの手この手で深夜にヤンキーを集め、平日の午前2時に116レーン満杯で待ち時間発生というヒットを飛ばすことになるのですが、この体験で会得したセオリーは「儲けようと考えても無駄。まず客を喜ばせることを考え、時間帯ごとに反応の良い客層を掘り下げること」でした。
今では深夜に集まるヤンキーの数もめっきり減りましたが、つくづく思うのは、一時的な「祭り」ではなく、ボウリング場が長期的に喜ばせてあげられる客層の開拓です。
そしてそれは結局「ボウリング好き」な人たちであることは間違いありませんので、この数を増やすことが大切なのですが、ボウリング場がいくら力んでも、ボウリングに背を向けている人たちへの訴求力には限界があります。
『トキワボウルの女神さま』の作者は題材としたスポーツと正面から真摯に向き合い、優れた描写力で大衆に訴求する能力を持っています。
人気を保ち長期連載されることを祈っています。

Published in ボウリング業界 妄想(笑) 経験論